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経理×kintone |紙・Excel経理から抜け出すためのkintoneという選択肢

「紙の伝票整理に時間がかかる」
「Excelでの集計作業が煩雑、会計ソフトへの入力ミスが怖い……。」
「非効率なのはわかっている。でも、今のやり方でなんとか回っているから、システムを変える余裕なんてない」

大量の請求書の開封と内容確認、山積みになる経費精算書のチェック、銀行口座の入出金照合、そして会計ソフトへの仕訳入力……。息つく暇もなく、「とにかく期日までに終わらせなければならない」という強烈なプレッシャーの中で、目の前の業務をこなすことに精一杯になっていませんか?

そう自分に言い聞かせ、変化を後回しにしている経理担当者の方は少なくありません。
しかし、その「なんとか回っている」状態は、実は特定の担当者の献身的な残業や、長年の経験による勘に過度に依存している、非常に脆くギリギリの状態かもしれません。もしその担当者が明日休んだら、業務は止まってしまいませんか?

今回は、そんな経理業務の「当たり前」を少し疑ってみることから話を始めたいと思います。
忙しさの原因を個人の努力不足に求めず、仕組みの視点から解決策を探っていきましょう。

目次

経理業務に潜む、紙・Excel運用のよくある悩み

多くの企業では、依然として「紙」と「Excel」が経理業務の中心です。長年慣れ親しんだ方法は安心感がありますが、業務量が増えるにつれて、以下のような「限界」のサインが出てきているはずです。

  • 紙の山と保管コスト
    承認待ちの伝票や請求書が机や棚に溜まり、過去の書類を探すだけで数十分かかることも。
    物理的な保管スペースも圧迫し、紛失のリスクも常につきまといます。
  • Excelの迷宮(バージョン管理の崩壊)
    共有フォルダ内に「最新」「最新_修正」「最新_最終」といった似たようなファイル名が増殖し、「どれが本当に正しいデータなのか」が誰にもわからなくなる現象です。
    誤って古いファイルに上書きしてしまう事故も後を絶ちません。
  • 属人化とブラックボックス化
    前任者が作った複雑な関数やマクロが、作成者の退職とともに「誰も触れない聖域」と化していませんか?
    計算ロジックが不明なまま使い続けることは、経営数字の信頼性を揺るがすリスクになります。
  • ミスの恐怖と精神的負担
    手入力による転記ミスや、行ズレ、数式の誤削除などに常に怯えながら作業をするストレスは計り知れません。ダブルチェックに多大な時間を割くことになります。
  • 出社必須の呪縛
    業務自体はPCでできるのに、「紙のハンコをもらうためだけ」「紙の請求書を確認するためだけ」に、悪天候でも体調が万全でなくても出社しなければならない現状があります。

これらは決して、担当者の能力不足が原因ではありません。
「Excel自体が悪い」のではなく、「ツールの役割と業務の規模・複雑さが合わなくなってきている(限界に来ている)」ことが根本的な原因なのです。

「経理=簿記+Excel」という考え方の限界

経理に必要なスキルとして、「簿記の知識」と「Excelスキル」の2つがセットで語られることは少なくありません。

実際、Excelは非常に優秀なツールです。VLOOKUPやXLOOKUPなどの関数、ピボットテーブルを使いこなせば、複雑な集計や分析を効率よく行うことができます。
私自身、実務の中でExcelの自由度の高さには何度も助けられてきました。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。「Excelが使える」とは、どういう状態でしょうか。
関数を組み合わせられることだけがゴールではありません。重要なのは、データをどう構造化し、どう管理すればミスなく活用できるかという「データベース」の視点です。

Excelは本質的に「個人の思考整理」や「自由な計算」に強いツールです。
一方で、複数人で同時にアクセスする業務や、いつ誰が承認したかという履歴管理、書き換えを防ぐ権限管理が必要な業務には向いていません。

無理にExcelで「システム」のようなものを作ろうとすると、メンテナンスができなくなり、結果として業務が硬直化してしまいます。経理業務全体を安定して支えるには、Excelだけではどうしても無理が生じるのです。

経理業務を“データベース”として考えると見えてくること

経理業務を細かく分解してみると、単発の作業ではなく、「伝票作成」→「申請」→「承認」→「証憑保存」→「仕訳」→「決算」という一連の流れでつながっていることがわかります。

これらが、「申請は紙の伝票」「集計はExcelファイル」「仕訳は会計ソフト」と、工程ごとにバラバラのツールで管理されているとどうなるでしょうか?
ツールをまたぐたびに「転記」の手間が発生し、そこでミスが生まれます。データが分断されているため、「今、誰がボールを持っているのか」「全体の予算消化状況はどうなっているか」がリアルタイムに見えなくなります。

本来必要なのは、この一連の流れを分断せず、入力から承認、そしてデータ活用までがシームレスにつながる仕組みです。そこで私たちは、Excelの柔軟さとシステムの堅牢さを兼ね備えた「経理業務をつなぐデータベース」として、kintone(キントーン)の活用を提案しています。

経理業務にkintoneを使うという選択

なぜ、多くのシステムの中から経理にkintoneを勧めるのか。それはkintoneが、Excelの苦手な部分を完璧に補う「データベース」としての特性を持っているからです。

  • 入力制御によるデータクレンジング不要化
    「日付」「数値」などのフィールド設定により、全角数字の混入や日付フォーマットの不統一を入り口でシャットアウトします。集計前の「データ修正作業」が激減します。
  • データの蓄積と一元化
    入力されたデータはバラバラのファイルではなく、一つのアプリに整理・蓄積されます。検索も一瞬で、過去の履歴もすぐに取り出せる「壊れにくいデータベース」になります。
  • 堅牢な権限管理
    「入力は全員できるが、承認後のデータ修正は経理マネージャーしかできない」「閲覧は自分の部署のみ」といった細かい設定が可能。意図しないデータの改ざんや誤操作をシステム的に防げます。
  • プロセス管理(ワークフロー)
    申請・承認のルートをアプリ内で設定でき、ワンクリックで次の担当者に通知が飛びます。ハンコリレーのために出社する必要はなくなり、ペーパーレス化が一気に進みます。

ここで誤解していただきたくない重要な点は、kintoneは「会計ソフトの代替」ではないということです。

会計ソフトに入力する前の、これまで紙やExcelでなんとかつないできた「経理業務の前工程・周辺業務(申請、承認、証憑管理など)」を支える強固な土台として、kintoneは非常に強力なツールとなるのです。

ノーコードで業務アプリがシュシュっと作れるkintoneについてはこちら

Excel・会計ソフトとどう使い分けるのか

「kintoneを入れたら、今まで作ったExcelは全て捨てて、使ってはいけないの?」と不安に思う必要はありません。
ツールにはそれぞれ得意・不得意があります。大切なのは、それぞれの特性を理解し活かす「適材適所の使い分け」です。

  • kintoneの役割(情報のハブ・蓄積)
    • 日々の経費申請、支払依頼、請求書発行などの業務フロー
    • 領収書や請求書(PDF/画像)の添付と一元管理
    • 承認ステータスの管理(誰で止まっているかの可視化)
    • チーム全体でのデータ共有と同時編集
    • 会計ソフトへインポートするための最終的なデータ加工
  • Excelの役割(高度な計算・分析)
    • kintoneからCSVで書き出したクリーンなデータを使った、複雑なクロス集計
    • 経営会議用のグラフ化や、予実管理のシミュレーション(What-if分析)
  • 会計ソフトの役割(制度会計・決算)
    • 最終的な決算書の作成
    • 税務申告対応

これからは「全部Excelでやる」のでも「全部kintoneにする」のでもなく、「蓄積はkintone、分析はExcel、決算は会計ソフト」と役割を明確に分担させましょう。
そうすることで、それぞれのツールの強みが活き、業務フロー全体が驚くほどスムーズに回るようになります。

Hachidai Lab.が支援する「経理×kintone」の特徴

Hachidai Lab.の強みは、私たちが「経理実務を知り尽くしたプロフェッショナル」である点です。

私たちは、単に「言われた通りの入力画面を作る」ことはしません。

「この仕訳はどう流れるべきか」
「消費税の区分はどう扱うか」
「決算時にどんな粒度のデータが必要になるか」
「既存の会計ソフト(PCAクラウドなど)とどう連携するのが最適か」

そういった経理特有の文脈や法対応までを深く理解した上で、現場が使いやすく、かつ実運用に耐えうる業務フローを設計します。

「システムには詳しいが経理を知らない人」ではなく、「経理の痛みと喜びを知るパートナー」として伴走できるのが私たちの最大の特長です。

まずは小さな業務から始める、という考え方

「システム導入」と聞くと、要件定義に何ヶ月もかけ、多額の予算を投じる大掛かりなプロジェクトを想像されるかもしれません。しかし、kintoneの良さは「小さく始められる(スモールスタート)」ことにあります。

いきなり全ての経理業務をシステム化する必要はありません。失敗のリスクも高まります。
まずは「交通費精算だけ」「請求書の受領確認リストだけ」といった、今の業務で一番ボトルネックになっている小さな部分、一番痛みが強い部分から始めてみませんか?

「1業務1アプリ」からスタートし、現場の反応を見ながら修正を加え、効果を実感できたら徐々に適用範囲を広げていく。そんな柔軟で無理のない「小さく始めて育てる」導入を、私たちは推奨しています。

まとめ|経理業務を「回す人」から「支える仕組み」へ

経理担当者の本当の価値は、Excelにひたすらデータを打ち込んだり、行方不明になった紙の伝票を社内中探し回ったりすることではありません。正確でタイムリーな財務データを作成し、経営判断を支える有益な情報をアウトプットすることにあります。

kintoneは、そのための時間を生み出し、業務の「盤石な土台」を作るための道具です。

「今のExcel管理には限界を感じているけれど、具体的にどうすればいいかわからない」
「システムに詳しくない自分たちにできるだろうか」

そんな不安をお持ちの方は、ぜひ一度Hachidai Lab.にご相談ください。
貴社の経理業務を「個人の頑張りでなんとか回す」状態から、「強固な仕組みで安全に支える」状態へ変えていくための第一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。


Hachidai Lab.(ハチダイラボ)

kintoneを活用した業務改善のパートナー。

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